トカイナカ親子体験作文合宿通信•特別版20240731ーー今こそ作文の出番だ!思考、判断、表現力の危機!
今朝の新聞で報じられた全国的学力テスト、表現力に課題ーーというヒュースに応じて、元日本作文の会常任委員で五分間メモの発案者である早川恒敬先生から緊急レポートが届きました。
「学力テストの結果には現職のときから疑問だらけでした。
5メモの研究会の一人が、目撃情報を提供していました。
結果の悪い学校の校長は、教育委員会から呼び出される。
結果の悪い担任は、校長から呼び出される。
結果の悪い子どもは、欠席させる。
このようなことになるのは、学力テスト導入の段階で想定されて、組合の先生たちは猛反対したけれどもごり押しされ、あちらこちらでまやかし・いかさま学力テストが行われていたことがささやかれていました。
5メモ実践を経て中学校に進んだ子たちに異変が起こりました。
書いては読み、読んでは話し合うことが多く、親たちが学力を心配していました。
ある母親は懇談会の席で「夫と早川先生批判をしていたら、娘が火かき棒を手にして怒りはじめました。たたかれそうでした。」と言った親がいて、ほかの親も
「うちもおなじようなことがありました」と言っていました。
中学校の先生のなかには、「先生は、そこに座って、わたしたちの話し合う様子をみていてくださいと言われてね。それが一回、二回ではないんですよ。テストもよい子が多かった」
と言っていたことがありました。
結局は、短くても回数多く文章を書き、さまざまな問題を自分たちで自ら解決していたことが、読解力も思考力も向上させていったということでした。
親たちの心配は、中学校の先生たちが打ち消していたようでした。いじめ問題で苦労した学校だったが、この学年だけは一件のいじめも嫌がらせも起こらなかった。何をどのようにやったと聞いても子どもたちは、問題が起こるたびに話し合いをしていた、というだけなのです、と。私たちに時間をくださいというばかりだった。それだけで学力アップって考えられないという話だったようです。
神山「作文教室」は大事なものと、わたしが子どもの作文を読んで感じたのは、そういう背景がわたしにあったからです。文科省は、子どもの声に耳を傾ける教育の重要さを認識していたとしても、それをすすめようとはしない。
体験したことを五感をはたらかせて文章に書くことの大切さには全く関心がない。その結果が、いかさま学力テスト(の学校もある)の結果に反映していると思います。
神山さんが「今こそ出番だ」と叫びたくなる気持ちに100%共感します。
小・中・高の12年間、文章(そういう子は読書も)を大事にした子どもは間違いなく思考力、読解力アップに威力を発揮しますね。これを強調して、神山構想を広げましょう。